町工場お役立ちブログ

ホームページの制作やチラシのデザインはいくらでできる?相場は?

公開日/更新日:2023.05.25

いきなりですが、ピンキリです。
身も蓋もない回答から始まりましたが、なぜピンキリになるかを少し説明したいと思います!



ピンキリポイント1:基本オーダーメード

デザイン制作は図面とか完成の形があるものを作るわけでなく、(セミ)オーダーメードです。

と聞くと費用かかりそうだな…となんとなくピンと来るかもしれません。
製造業に携わる皆さんであれば、完成の形が決まっていないものを作る時、試行錯誤をして、試作品を作っては改善して…という工程を繰り返さないと完成へは辿り着けないと想像が付くのではないでしょうか。

良いものを作ろうとした時、デザイン制作にもそのようなトライアンドエラーがあります。
しかし、デザイン会社もプロなので、その試行錯誤をできるだけ減らしてお客様の会社や製品の魅力を引き出して形にしていく技術を持っています。

製造における技術力の差みたいなものがデザイン会社にも結構あると思ってください。

セミオーダーメイド

最初に(セミ)オーダーメードと「セミ」とつけたのは、デザイン会社も「よくあるパターン」を熟知していて、既に用意されているパターンに当てはめながら作っていくスタイルがセミオーダーメードです。基本の型が決まっているので、安く早くできますが仕様ということでパターンから外れる要望を聞いてもらえなかったりと、個性はあまり出せません。

オーダーメード

逆に完全なオーダーメードで作る場合は、自由に作ることができるので、個性を主張することができます。それだけではなく、個性を考えて定義するところからの相談も可能です。(デザイン会社の腕の見せ所ですね!)お金も時間もかかりますが、会社を発展させて行くならここに予算を投じても良いと思います。



ピンキリポイント2:制作会社の規模

デザイン制作は1人で行うフリーランスから、大手企業まで様々な規模の会社があります。
大きくは4つくらいに分けられます。

1. 個人でやってるフリーランス
2. 10名以下の小規模の会社
3. 50名程度の中堅の会社
4. 100名を越える大きな会社・広告代理店

基本的に、会社規模が大きくなるほど同じものを作るにしても費用が高くなる傾向にあると考えて問題ないと思います。

それぞれのポイントとしては・・・・・

フリーランス

フリーランスは安いけど、技量に大きな差がある場合があります。きちんとした技術のある人に依頼できれば、比較的安価で良いものをつくることができます。

しかし、質の高い仕事ができる人は人気があるため、なかなか仕事を請けて貰えなかったり、逆にすごく費用が高くなる場合もあります。また、駆け出しの人も多いので安価だから・・とお願いすると思わぬトラブルに合ったりする可能性があり注意が必要です。

個人での仕事なのでその人に病気や事故などのトラブルがあった場合のリスク、音信不通になることも結構普通にあったりするので気をつける必要があります。

小規模のデザイン会社

小規模の会社はフリーランスでリスクとした部分(技量や制作の時に起こりうるトラブル)を回避でき、比較的信頼が置けますが、フリーランスに比べると一段費用は高くなります。
この規模までは専任の営業を置いている会社も多くなく、制作の相談をした営業担当(会社の代表だったりする場合も多々あります)と制作の窓口になるディレクターが一緒になることも多く、相談した人が最後まで付き合ってくれることがあります。

中堅のデザイン会社

小規模の会社よりもよりも、デザイン、SEO(検索サイト対策)、プログラム開発などそれぞれに長けた人が在籍していることが多く、様々な技術者からいろんな提案をしてもらいやすくなります。規模の大きい制作もできます。

ただ、費用が高額なことがあったり、営業と制作の担当が違う人で営業さんは良かったのに制作の人は合わない…なんて悩みも出たりします。(できる営業さんはそこもフォローしてくださいます。)

大きなデザイン会社・広告代理店

最後に大きな会社さんや広告代理店さん。こちらは全部を兼ね備えていますが取引先もナショナルクライアント(大手メーカーさん)などが相手となる場合も多く、非常に高額になるパターンも増えます。

ただし、制作だけでなく、MA(マーケティングオートメーション)などを利用した総合的なデジタルマーケティングなども対応ができ、幅広いブランディングや営業活動を共にしてもらえます。



ちなみに同じ要件で各規模の会社に見積もりを相談したところ一番安いもので80万円、一番高いもので1000万円近い見積もりが出たという極端な例もあります。

デザイン制作はかかる経費のほとんどが人件費です。制作に関わる人が多くなればなるほど費用も高くなりやすいのです。



ピンキリポイント3:制作の内容や用意できる素材や情報で違う

ホームページなどはよくページ数毎の単価が参考として表記されている場合があります。
例えば「8ページ+お問い合わせフォームで◯◯万円」というような表記もありますが、実のところ内容によってかかるコストは全然違います。

制作の内容と準備

ピンキリポイント1でお伝えしたような、オーダーかセミオーダーかでも異なりますし、他にもブログの投稿ができたり、一部ページを簡単に書き換えたりする機能をもったサイトなのか、そうでないかでも異なります。(書き換えができるサイトはシステム対応のために制作費も高くなる傾向があります。その分便利です。)

また、お客様のやりたいことが具体的に決まっているか、会社の強みや会社としてアピールしたいこと、デザイン制作を行った先の目的がしっかり決まっているかいないかでも全然費用が異なってきます。

目的や目標がまだ曖昧な状態でデザイン物を作る場合は、デザインをする前に会社や皆さんのやりたいことを一緒に探すコンサル的な時間も必要になります。もちろんこういう相談もデザイン会社は歓迎していると思うので相談していただければよいのですが、もちろんその分の費用がかかります。

素材の用意

もうひとつ大きなところでは、写真や原稿となる情報や文章を誰が用意するのかでも費用が変わります。写真をプロに撮ってもらえばカメラマンの費用が必要ですし、文章を書いてもらうのであればライターさんに取材してもらって文章を書いてもらう必要があります。ここでも自分たちで用意できるか、任せるかで費用が変わります。

このように、制作の内容と機能、どこまで任せるかで費用は大きく変わってきます。
最終的に出来上がるホームページは一緒でも、自分たちでできるところをカバーしながらプロに制作してもらうのと、全部プロに任せるのでは費用に大きな差がでます。



ということもあり、たまに「え?このホームページでその金額は高すぎない?」って会話が出ることがあるかもしれませんが、制作する過程やプロに任せる範囲が広いと、数ページのホームページや会社案内でも高くなります。

実際、ホームページを作る際に会社のことを教えてください!と伝えても、会社の情報やサービスの内容などまったくお客さんから出てこないことがあります。この場合は、ゼロから話を聞いて作っていくことになりますので、時間もお金もかかるケースが多いです。



うちの会社に向いているデザイン会社は…?

ピンキリになるポイントをザックリお伝えしましたが、町工場〜小規模の製造業の会社さんであれば、「何をしたいか」にもよりますが、一般的には小規模のデザイン会社から相談をはじめてみることをおすすめします。

というのは、良いデザイン物をつくるには、発注側(あなた)のスキルも大切で、いいものや効果が出るものを作るには一度では無理だからという理由が1つ。何度も作るものじゃないから…と思うかもしれませんが、まずは第一歩として、そこそこの予算で小規模〜中堅くらいの制作会社さんに依頼して親身になって伴走してもらい、”つくる体験”をしてみましょう。

また、別の記事で書きますが、最近はクラウドのサービスが充実していて、ホームページや印刷物は自分たちで作ることも比較的簡単にできるようになりました。プロのクオリティには届かないかもしれませんが、まず自分で作ってみてそれでOKであれば、自分たちで作ったものでもいいですし、作ってみてデザイン会社の気持ちや作るために必要なことを理解しておくというのもスキルを上げるためには良い方法だと思います。

もちろん、餅は餅屋として最初からプロに制作してもらうことも時間の効率を考えたら有用なので、会社のお財布事情ややりたいことで考えてみましょう!

まとめますと、デザイン制作はピンキリです。(ほんと身も蓋もないですね・・笑)

理由は「オーダーメードであること」「制作に関わる人の数や会社規模で異なる」「制作する内容などで異なる」という大きくは3つの理由があるということでした。

まずは、ホームページやデザイン物を作る目的を考えて、それを作るための素材や情報の整理をしてみることしてみると良いと思います!そうすると自分たちのスキルや発注する先の会社規模や予算が少しづつ見えてくると思います。

最後までお付き合いありがとうございました!