町工場お役立ちブログ
町工場が工場見学を行うメリット・デメリットを解説！
かつては、「工場見学は大企業が行うもの」というイメージが強かったかもしれませんが、今は地域にある町工場などでも積極的に工場見学が行われています。
しかし、いざ自社で実施するとなると、やる意味があるのかどうか分からず悩んでいるのではないでしょうか。
そこで、この記事では、工場見学を行うメリット・デメリットを紹介します。
これから工場見学を行うかどうかを検討するうえで、参考にしてみてください。
工場見学とは？
工場見学とは、企業や工場などの生産現場を同業者や一般の方に公開し、その運営や製品についての情報を提供することを指します。
実際に社内を案内することで、たくさんの方に自社のことを知っていただける機会になるでしょう。
工場見学を行うメリット
町工場が工場見学を行うメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
順番に解説していきます。
PRになる
工場見学は「会社のPRになる」ということが大きなメリットとして挙げられるでしょう。生産現場を公開することで、見学者は実際に目で見て、手で触れて製品や技術を知ることができます。
また、直接質問に対応することで、企業の取り組みや特徴を積極的にアピールすることも可能です。
このように、工場見学は顧客や取引先に対して企業イメージを高めるためにも有効な手法なのです。
お客様からの信頼が高まる
製品に関する情報を提供するだけでなく、生産現場の状況や取り組みについても説明することで、見学者に対する信頼度が高まります。
特に、製品の品質管理や安全管理に取り組んでいる企業や工場であれば、その取り組みを見せることで、顧客や取引先からの信頼度を高めることができるでしょう。
採用にも効果がある
実は、工場見学は採用活動にも役立つのです。
生産現場を公開することで、求職者に対して企業の雰囲気や職場環境、仕事内容などを知ってもらえます。
また、工場見学当日には、求職者と企業の間でコミュニケーションを取ることができるため、求職者目線で考えると、自分がその企業に合うかどうかを判断しやすくなるでしょう。
工場見学を行うデメリット
一方、工場見学を行うことには、次のようなデメリットがあります。
機密情報が漏れる可能性がある
工場見学を行う場合、製品や生産プロセスに関する機密情報が漏れる可能性があります。
見学者が写真を撮ったり、メモを取ったりすることで、企業の技術や製品に関する情報が外部に漏れることがあるのです。
そのため、工場見学を行う際は情報漏洩について十分に説明することを心がけ、見学中のルールを明確にしておきましょう。
危険が伴う可能性がある
工場見学は、製品やプロセスを実際に見ることができるため、見学者にとって興味深いものです。しかし、一般的に工場内には機械や設備があり、不用意に近づくと危険が伴うことがあるため、細心の注意を払わなければなりません。
危険な場所に立ち入ったり、安全ルールが守られなかったりすることで、事故が発生する可能性もあるため、工場見学を行う際は安全ルールの説明や注意喚起を徹底しましょう。
人・手間がかかる
工場見学を行うためには、見学を受け入れるためのスタッフを用意する必要があります。
また、見学に備えて、工場内の整理や清掃、安全対策の準備などもしておくべきでしょう。
これらの手間や人的リソースは、企業にとって負担となることがあるのも事実です。
そのため、工場見学を行う際には、事前にスケジュールの調整や必要な手続きなどを行っておかなければなりません。
町工場が工場見学を行う際に意識するべきポイント
町工場が工場見学を行う際には、以下のようなポイントを意識することが重要です。
目的を決める
工場見学を行う目的を明確にすることが大切です。
PR目的であれば、顧客や取引先に向けて、製品や技術に自信を持って紹介できるような企業の姿勢や特徴をアピールする必要があるでしょう。
また、会社の魅力や働く環境、働くスタッフの様子を見せることで、採用面で応募が増えるきっかけにもなります。
その他にも、地域活性化のために行う場合などであれば、地元に住む方に向けて、町工場の魅力をアピールすることで、地域経済の発展につなげることができます。
このように、「何のために工場見学を行うのか」を決めておくことで、その目的を達成するために見せるポイントなどが変わってくるのです。
安全管理のルールを共有する
先ほども説明したように、工場見学を行う際は安全管理のルールを共有することが大切です。
事前に危険な場所や設備、禁止事項などを説明しておきましょう。
また、万が一事故が発生した場合に備えて、応急処置の方法や緊急連絡先なども伝える必要があります。
社内をきれいにする
社内を見学する際には、社内の整理整頓や清潔さが印象に残ります。
社内をきれいに整備することで、イメージアップにつながるでしょう。
また、社内の案内板やパンフレットなども用意しておくと、見学者にとって分かりやすい工場見学を実現することができます。
配布物を用意する
工場見学を行う際には、製品や技術に関する資料や社内の概要を記したパンフレット、お土産などを用意することで、より一層企業の魅力を伝えることができます。
資料は見学後にも役立つため、会社案内などに自社の特徴や強みを盛り込んでおけば、営業ツールとしても効果を発揮するのです。
おわりに
町工場が工場見学を行うことには、企業のPRや採用強化といったメリットがあります。
ただし、機密情報の漏洩や危険な状況、手間や負担などのデメリットがあるのも事実です。
自社にとって意味のあるものにするためにも、工場見学を行う目的を明確に定め、デメリットをできるだけ抑えられるように、事前の準備を徹底することが大切です。
「興味はあるけどどうすれば良いかわからない」という場合は、実際に工場見学を行っている同程度の規模の会社を見学してみても良いでしょう。
