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RPAとは?具体的にできることやメリットを紹介!

公開日/更新日:2023.11.30


製造業におけるデジタル化が推進される現代では、DXやIotなど英語で表記されるようなデジタル用語がたくさんあります。
その中でも“RPA”という言葉はいまいち聞き慣れず、どのようなものなのかイメージしづらいのではないでしょうか。
そこで、この記事ではRPAとは何を表す言葉なのかを解説し、具体的にできることや導入するメリット、注意点を解説します。



RPAとは?

RPAとは、“Robotic Process Automation”の略称で、ロボット技術を駆使して、特定の業務や作業を自動化する技術のことを指します。
なお、RPAという言葉は、いわゆる“事務職”の業務を自動化する際に使われることが一般的で、ロボットによる製造工程の自動化などとは少し意味合いが異なることを覚えておきましょう。



RPAとAIの違い

RPAとAIの違いは“単純作業”と“学習しながらの作業”という点で分けられます。

RPAは、指定されたルールに基づいて単純な作業を自動化するもので、同じ作業を何度も繰り返す場合に役立ちます。
例えば、同じ情報を何度も繰り返して入力したり、ファイルを移動したりする作業などがイメージしやすいでしょう。

一方、AIはより複雑な問題や判断が必要な仕事に使われます。
膨大なデータから情報を学習し、その場に応じた判断を行ったうえで作業を進めていくのです。
身近な例で言うと、複数の文献から情報を集めて新しい文章を作る、写真の中に何が写っているかを認識してイラストを描く、過去の統計から将来の天気を予測するなどが挙げられます。

このように、予め決められた単純作業を行うのがRPA、様々な情報から自ら学習し判断しながら作業を行うのがAIだと覚えておくと良いでしょう。



RPAで具体的にできることの例

事務的な業務を自動化できるRPAですが、日々の業務ではどのようなことができるのか具体例を紹介します。

問い合わせ情報を自動で転記する

ホームページ経由の問い合わせや、お客様からの問い合わせメールなどの情報から必要な項目を自動的に抽出し、あらかじめ用意しているフォーマットに転記するといった使い方が可能です。
従来は問い合わせ内容を事務を担当する従業員が手作業で転記していた場合、RPAを導入することで、漏れやミスなく作業を進めることが可能になります。

データからレポートを作成する

日報データや業績データなどから必要な情報を抽出してレポートを作成することも可能です。
紙に書かれた日報をエクセルに打ち込むだけでも、量によっては膨大な時間と手間がかかるでしょう。
RPAを活用すれば、そのようなレポート作成も効率化することができるのです。

経理業務のチェックを行う

経理業務では、膨大なデータの入力や帳簿の整合性の確認が求められます。
RPAを導入することで、仕訳データの入力や帳票のチェックを自動化し、正確性や一貫性を確保することができます。
また、RPAをうまく活用すれば、税務申告書の作成や支払処理なども効率化することができるでしょう。



RPAを導入するメリット

先ほど紹介した使い方以外にもさまざまな活用方法がありますが、共通するメリットを整理してみます。

作業時間の短縮

RPAの導入により、繰り返し行われる作業やルーチンワークを自動化することで、作業時間を大幅に短縮することができます。
例えば、先ほど紹介したようなデータの入力や処理、書類の作成など、定型作業をRPAで行うことで、従業員が使える時間が増え、より高度な業務に集中することができるようになります。

コスト削減

RPAの導入により、これまで人でしかできなかった業務を自動化できれば、人件費などのコストを削減できます。
従業員の業務負荷を軽減し、人員配置も最適化することができるでしょう。

ミスの軽減

RPAで一度設定された作業は、基本的に狂うことなく同じことを繰り返します。
そのため、人間によるミスやトラブルを軽減することができるのです。
データの正確性や処理の一貫性が向上し、エラーによる業務停止や品質低下を防ぐことにもつながります。



RPAを導入する際の注意点

ここまで説明してきたことからもわかるように、RPAは非常に便利なツールですが、導入する際はいくつかの注意点にも目を向けておく必要があります。

プログラム等の知識が必要

RPAを導入するには、ツールの選定や業務を自動化するための設計が必要です。
そのため、プログラムに関する専門的な知識やスキルがあるほうが望ましいでしょう。
ただし、社内にそういった人材がいない場合は、専門の業者に依頼するのも1つの方法です。

既存システムとの連携

RPAは既存のシステムやアプリケーションと連携して効果を発揮できる場合もあります。
しかし、うまく連携させるためには当然APIやデータ形式の設計が必要です。
導入前に既存システムとの互換性や連携方法について理解しておきましょう。

不具合を起こしたときの対応

RPAは自動化された作業を行うため、万が一不具合が発生した場合には早急に対応しなければ、自社の業務が完全に止まってしまう可能性もあります。
不具合やエラーが発生した場合の対応を社内で共有しておくことが重要です。



おわりに

RPAは単純作業を自動化できるツールで、業務効率化やコスト削減に大きなメリットをもたらす技術です。
導入するにあたって、まずは自社で自動化できる業務がないか調べるところから始めてみましょう。

ただし、どのようなツールを導入するのかなどは専門的な知識が必要になってくるため、詳しい人に相談しながら進めることをおすすめします。
今回お伝えした内容を踏まえて、業務の効率化を進めていってください。